漫画の真ん中

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京まふ漫画賞と、台湾漫画界のパワー

7月から2ヶ月間、京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)実行委員会からの依頼で、急遽事務局をやらせていただいていた、「京まふ漫画賞」の大賞受賞者が決定・発表しました。

 

ちょっと急ぎの仕事だったのですが、これでひと段落です。あとは、大賞受賞者の方を、京まふの出張編集部当日にアテンドを残すのみです。

 

京まふ漫画賞とは? 

今回は、京まふ実行委員会で海外広報を担当しているVIPO(映像産業振興機構)さんから依頼をいただき、とりまとめをさせていただきました。元々、京まふ1年目は運営事務局、2年目は広報と商品化の担当をさせてもらっていましたので、部分的に古巣に返っての仕事でした。

 

「京まふ漫画賞」とは、京まふの掲げる「クリエイター支援」と「国際人材交流」を実現するための取組です。京まふともども、トキワ荘PJ運営のマンガ出張編集部も4年目を迎え、関西地方では定着してきたこのイベントに、海外のマンガ家を招待し、日本のマンガ界にチャレンジしてもらおうというものです。

元々、京都には、京都精華大学マンガ学部や、京都国際マンガミュージアムの功績で、マンガを学びに来る外国人留学生が多くいます。そこにきて、この出張編集部を通じて、プロへの挑戦を、京都を通じて行ってもらおうというものです。

 

今回は、1年目ということで、日本マンガファンも多い台湾1国を対象に賞を運営しました。事務局にも、台湾から京都精華大学に留学し、日本と台湾のマンガを繋ぐお仕事をされている、呉 塵罡さん(総合マンガ誌キッチュ責任編集)に入っていただき、相当な部分を助けていただきました。呉さんがいなければ、この賞は出来なかったという位、日台間を、高い理解度と情熱で繋いでくださいました。

 

賞はサイトで募集され、台湾国際漫画博覧会で、募集開始を告知。昨年台湾で開校した、「角川国際動漫教育」と、今年秋より開校予定の「永漢I.D.A動漫教室」という、2つの日本漫画を学習する教育機関関係者から投稿があったことも、意義のあったことだと思います。広報については、同博覧会に毎年出展し、日本コンテンツを通じた海外との交流に強い「LittleAkiba」さんにもご支援いただき、強力にサポートしていただきました。

 

作品応募者数は30人、作品は40作品集まりました。そしてなにより、応募作品のレベルが大変高かったです。特に、1次選考に残った上位は、日本で言うデビュークラスは当たり前で、普通に連載していてもおかしくないものも多かったです。と言っても、ほとんどの方は台湾でプロと言っても十分な立場の方々ですので、当然と言えば当然かもしれません。

今回、京まふ漫画賞第1回の賞品は「京まふ開催中の京都旅行=出張編集部に参加して持込を行う権利」です。それにこれだけの応募が来たと言うことは、やはり海外の漫画家さんたちが、日本進出に並々ならない気持ちを持っていることと理解しました。京都に来たら、色々聞いてみたいなと思いました。